何をつくったかではなく、何を変えたか。

相談を受けていると、最初に聞いていた話とは、違うところに答えが見つかることがあります。

話を聞く。問い直す。見方を変える。そこから、商品や価格、売り方、見せ方まで、必要なところを一緒に変えていく。

これまで関わってきた仕事から、8つの事例をご紹介します。

事例紹介
01老舗喫茶店

集客の相談に、禁煙・値上げ・週休二日。

最初のご相談
「もっと売上を上げたいので、新しいお客さんを増やしたい」という相談でした。
話を聞いて見えてきたこと

マスター自身は煙草を吸わないのに、店内は喫煙目的のお客さんでいっぱい。煙草が苦手なマスターは、毎日の仕事で疲れ切っていました。

一方で、店の上で自家焙煎しているコーヒーはとても美味しい。それなのに、ご本人にとっては当たり前すぎて、その価値をほとんど伝えていませんでした。

問い直したこと
お客さんを増やす前に、マスター自身が元気に、無理なく続けられる店にできないか。
何を変えたか

提案したのは、禁煙・値上げ・週休二日です。

さらに、メニューの名前や店前の見せ方を少し変え、「煙草が吸える安い喫茶店」から、「自家焙煎した美味しいコーヒーが楽しめるレトロな喫茶店」へ、店の価値が伝わるようにしました。

起きた変化

最初は喫煙目的のお客さんが来なくなり、客数も売上も減りました。

でも、マスターの体力は少しずつ回復。その後、お客さんも徐々に戻ってきました。

元気になったマスターは、自分から新しいメニューを考えたり、定休日にイベントを開いたりと、商売そのものを楽しむようになりました。

02陶芸教室

チラシの相談から、値上げとカフェまで。

最初のご相談

「新しいお客さんを増やしたいので、チラシをつくりたい」という相談でした。

オーナーさんは、他の陶芸教室より少し安くして、お客さんを集めようと考えていました。

話を聞いて見えてきたこと

問題は、チラシがないことだけではありませんでした。同じような価格の陶芸教室がたくさんある中で、少し安くするだけでは埋もれてしまう。

一方で、教室には眺めのいい立地という、その場所ならではの魅力がありました。

問い直したこと
安くして選ばれるのではなく、「なんか良さそう。ここに行ってみたい」と思ってもらえる教室にできないか。
何を変えたか

まず提案したのは、値下げではなく値上げでした。

そのうえで、コンセプトを「眺めのいい陶芸教室」に変更。チラシだけでなくWebサイトもリニューアルし、その世界観が伝わるようにデザインしました。

その後、教室横のガレージを貸しギャラリーにしたいという相談には、カフェにすることを提案しました。

カフェのコンセプトは、「器もおいしいカフェ」です。工房でつくった器を使って飲み物やスイーツを提供し、コーヒー豆や器を販売するコーナーもつくりました。

起きた変化

「眺めのいい陶芸教室」という世界観に惹かれるお客さんが増え、業界誌では8ページの特集が組まれました。

カフェを始めてからは、カフェ目的で来た人が陶芸教室を見学し、その場で申し込むことも増えました。メディアからの取材も増えました。

さらにオーナーさんからは、「ここで働きたい、という人も増えて、求人に困らないし、良いスタッフが集まるようになった」という言葉もいただきました。

※この陶芸教室は、オーナーの海外移住に伴い、現在は営業を終了しています。

03美容サロン

髪を切る店から、髪をきれいにする店へ。

最初のご相談
カットやカラーなど一般的な美容サロンのメニューで比較されやすく、忙しいわりに単価を上げにくい状態になっていました。
話を聞いて見えてきたこと
お客様が求めていたのは、髪が健康できれいになり、自分自身が心地よくいられることでした。
問い直したこと
お客様は、本当に「髪を切るため」に来ているのか。
何を変えたか
カットを提供することより、髪そのものを健康できれいにすることを店の軸にしました。その軸に合わせて、メニューやサービスを絞りました。
起きた変化
単価が上がり、客数を減らしても売上をつくれるようになり、時間にもゆとりのある経営へ変わりました。
04製造業

値下げではなく、売る相手を変えた。

最初のご相談
卸先から値下げを求められ、つくっても利益が残りにくい状況になっていました。
話を聞いて見えてきたこと
同じ商品でも、誰に、どんな売り方をしているかによって、価値の受け取られ方が変わっていました。
問い直したこと
誰にでも売るのではなく、誰に選ばれたいのか。
何を変えたか
卸を前提に考えるのをやめ、商品の価値を直接伝えられる個人のお客様へ販売する形に切り替えました。
起きた変化
価格決定の自由度が上がり、個人向けECを中心に、より利益を残しやすい事業へ変わりました。
05造園会社

仕事はあった。選ばれ方を変えた。

最初のご相談
公共工事を中心に仕事はあるものの、自分たちが本当にやりたい仕事や、理想とするお客様との接点が十分にありませんでした。
話を聞いて見えてきたこと
どんな庭をつくりたいのか、どんな仕事をしたいのか。技術や実績とともに、会社の美意識や考え方にも価値がありました。
問い直したこと
自分たちは、何をする会社として見られたいのか。
何を変えたか
理想とするお客様と仕事を明確にし、ブランドの見せ方や言葉、デザインをその方向へ整えました。
起きた変化
公共工事中心だった状態から、デザイン性を求めるお客様からの依頼が増えていきました。
06工芸品を手がける工房

技術はあった。価値の伝わり方を変えた。

最初のご相談
高い技術や手間をかけてつくっているのに、その違いがお客様に十分伝わらず、価格で比べられやすい状態になっていました。
話を聞いて見えてきたこと
つくり手にとって当たり前になっている技術や背景が、お客様に分かる言葉で伝えられていませんでした。
問い直したこと
これは、誰にとって、どんな意味を持つものなのか。
何を変えたか
その技術によって使う人にどんな価値が生まれるのかを整理し、商品を説明する言葉や見せ方を変えました。
起きた変化
商品の価値が伝わりやすくなり、技術の価値で選ばれる見せ方へ変わりました。お客様の層も変わり、ご本人からは「自分の店が大好きになりました。」という言葉をいただきました。
07不動産業からの独立

会社の看板から、自分の価値へ変えた。

最初のご相談
会社に所属していたときの経験や実績はあるものの、独立すると「自分は何者として選ばれるのか」が見えにくくなっていました。
話を聞いて見えてきたこと
これまで積み重ねてきた経験、判断の仕方、人との関わり方の中に、その人自身の価値がありました。
問い直したこと
会社の看板がなくなったとき、自分は何者として選ばれるのか。
何を変えたか
これまでの経験から生まれた強みと、誰の役に立ちたいのかを整理し、自分を説明する言葉にしました。その方向に合わせて、ご本人が発信を変えました。
起きた変化
独立後の立ち位置が明確になり、自分自身の価値を軸に仕事を考えられるようになりました。発信には、それまでとは違う人たちから反応が集まり始めました。
08コーチ

できることを、選ばれる価値に絞った。

最初のご相談
経験も知識もあり、できることは多いのに、「結局、何を相談できる人なのか」が伝わりにくくなっていました。
話を聞いて見えてきたこと
必要だったのは、新しい資格やサービスよりも、これまでの経験の中から、誰にとって何が価値になるのかを整理することでした。
問い直したこと
できることの中で、何を価値として提供するのか。
何を変えたか
相談する人にとって役に立つことにサービスを絞り、何を相談できるのかが伝わる言葉に変えました。
起きた変化
何を提供する人なのかがわかりやすくなり、自分の経験を仕事につなげる軸が明確になりました。

業種は違っても、
やっていることは同じです。

この8つの事例は、業種も相談内容も違います。

でも、最初から答えが決まっていた仕事はありません。

話を聞く。問い直す。見方を変える。そして、必要なところから動かす。

いまも、ビジネスを捉え直すところから仕事をしています。

自分の場合はどうか、
一度話してみたい方へ。

事業の状況や、今感じていることを伺いながら、どこから整えるとよいか一緒に整理します。

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